ノルウェージアンフォレストキャットのテオちゃん。毛玉のカット。自宅で猫のシャンプーについて。

サロン日誌

いつも当店をご利用頂き、ありがとうございます。

お久しぶりです、最近体調が良くなってきた店長です。
60を過ぎてからあちこちが痛くなり「引退する」方向に進んでおりましたが、最近特に忙しくなり、まだまだ引退できないと思い老体にむち打っております。

猫のグルーマーはやはり、技術と経験が必要な世界ですね。

今回初めてのご来店は、ノルウェージアンフォレストキャットのテオ君です。
ノルウェージアンフォレストキャットは、ペルシャ・エキゾに次いで毛玉になりやすい品種です。

施術前

施術後

わかりやすく、Before After としました。

さて、テオ君。ご自宅でシャンプーをされたそうです。
で、毛玉がビッシリになっていまいました。

特に脇から横腹にかけては、握りこぶし大の毛玉で、テオ君は可哀想に触るととても痛がります
毛玉は皮膚を引っ張りますので、猫も歩けなくなります。
最初は頭を撫でさせてくれたり、抱っこすらさせてくれるおとなしい良い子だったのですが・・・

爪切りの時から怒り出しました。
(シャンプーの前に必ず爪切りをしてくださいね。)
なんとか早く楽にしてやりたいので、三人で保定してすぐさま毛玉の除去です。
大きな脇の毛玉から掛かろうとすると全くバリカンが入りません。
(バリカンの刃は猫の脂分で弾かれてしまいます)
そこで、お腹側から刈ろうとすると・・・

小さな毛玉がビッシリです。

特に縦方向によれてる毛玉。この状態は、手入れをせずに毛玉になったのではなく、手入れをしようとして毛玉になってしまったものです。

その上、胸の所、いわゆるエプロンと言われるところもガッシリ固まっています。

これも上からバリカンが入りませんので、下からハサミで小さく切っていき、小さな毛玉から大きなものへと進んでいきます。
毛玉に触れる度に大暴れのテオ君がとても可哀想です。
猫ちゃんが我慢できる時間というのは1課程で20分が限界です。

とりあえず、左半分が取れました。

この後、右半分と、その後一番痛い脇の毛玉と進みました。
こういうカットの手順も猫によって千差万別です。
通常は仕上げのカットをするのですが、初めての環境で痛いことをされるテオ君ですので、痛い毛玉だけを取り除いて、残った毛をフンワリさせるようにしました。
最近よくリクエストされる、肉球周りとお尻周りはドライングの後様子を見てからです。

毛玉がなくなり、両手足が動くようになったテオ君。
まだ、1歳の仔猫ちゃんなので、じっとできません。

それでもお顔まで綺麗に洗わせてくれました。
その後、ご機嫌を治してくれたテオ君は肉球周りも綺麗にカットさせてくれました。
ドライヤーの途中でウトウト寝てくれたテオ君に、ほんわか癒やされました。

オナー様も「フワフワで綺麗になった!連れてきて良かったです!」と喜んでくださいました。

さて、ご自宅でシャンプーされるときは、
毛玉の原因は
◯抜け毛と脂分で毛が固まる
と言うことを念頭に置いてください。

お湯をかける前にブラッシングでしっかり抜け毛を取り除いてからにしないと、抜けた毛は濡れるとどんどん固まっていきます。
そして、洗うときは脂分を取りきるぐらい何度も洗ってください。
標準(毎月シャンプーしてる子)で3回。
脂分の分泌の多い子だと今まで最高10回以上洗った経験があります。

そしてすすぎはしっかり何度も、濯いだお水が飲めるぐらいに濯いでください。

それくらいしっかり脂分を落したら、「洗い玉」と呼んでる毛玉も出来ないと思います。
そして、ドライヤーの風に当ててしっかりブラシで毛を乾かしてやります。
生乾きだと皮膚に雑菌が繁殖して、余計臭いが出てきますので、毛を乾かすというより、皮膚を乾かすというイメージです。

シャンプーの手順については、弊社youtubeでも紹介しておりますし、探せば色んな動画があります。

ただし、皆さん企業秘密として載せていないのが、
猫の皮膚は弱酸性です。
犬の弱アルカリ性皮膚用のシャンプーは合いませんので必ず猫用か弱酸性を使ってください。
犬用を使うなら、人間用の方がまだましです。
ただし、香料がきついのでよほどしっかり濯がないとなりません。

正直、他店で断られた凶暴な6k越えの暴れ猫を洗うのは私も体力が続きませんし、環境の変化に弱い猫ちゃんですのでご自宅で、大事にストレスなく洗ってやるのが一番だと思います。

ですから当店では、日頃のお手入れ方法やブラッシングの仕方などもご指導しております。

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